
どうも。セルフリノベのホームステージングで独立を目指している さやたて です。
私は昨年、第二種電気工事士試験に挑戦し、筆記試験・技能試験の両方に合格することができました。
筆記試験では計算問題をほぼ捨てたにも関わらず、何とか84点を取ることができました。
このブログでは、私がどのような勉強方法で試験に合格したのかを前半と後半に分けてまとめてみようと思います。
前半の今回は筆記試験のことを書いていきます。
私と同じように 独学・未経験・文系で第二種電気工事士試験に挑戦しようとしている方の参考になれば幸いです。
第二種電気工事士資格について

どんな資格?
第二種電気工事士は、受電電圧が600ボルト以下(主に一般家庭や店舗)の電気工事に従事することができる国家資格です。
受験資格に制限はなく、誰でも受験することができます。
どんな試験内容?
第二種電気工事士の試験は、上期試験と下期試験の年2回行われます。
筆記試験と技能試験があり、筆記試験に合格しないと技能試験は受けることができません。
筆記試験
筆記試験は、マークシート方式で全部で50問出題され、1問2点の100点満点です。
合格ラインは年度により多少異なる場合がありますが、60点が目安と言われています。ですので、全50問中30問正解で合格ラインということになります。
技能試験
技能試験は、電気技術者試験センターから毎年1月に公表される「候補問題」の中から出題されます。
候補問題は全部で13問あり、必ずこの中から出題されます。
どの問題が出題されるかは試験開始後まで分からないので、すべての候補問題が作れるように練習しておく必要があります。
合格基準は、完成していること、そして欠落がないことです。
(技能試験については、後半の【技能試験編】で詳しく説明します)
合格率は?
第二種電気工事士試験の合格率は、筆記試験が60%、技能試験が70%となっています。
国家試験の中ではかなり合格率が高い資格試験と言われています。
筆記試験の勉強方法

勉強時間について
私が筆記試験の勉強をスタートしたのは試験の6週間前でした。
そこからほぼ毎日平均2時間、勉強に取り組んだので試験までの合計時間は約80時間程度になります。
「30~40時間で合格した」という方もいますが、余裕を持って試験に挑むのであれば、最低50時間くらいは必要だと思います。
実際、私は複線図を理解するのに時間が掛かり、計算問題までじっくり覚える余裕がありませんでした。
個人的な感想としては2か月前から始めて、平日1~2時間、休日は3時間程度の勉強時間を確保するのがベストではないかと思います。
勉強の手順
【前半期間】
1.テキストを読む
2.分からないところはネットで調べる
3.要点をノートなどにまとめる
4.一つの単元が終わったら関連問題を解いてみる
5.関連問題で解けなかった箇所を復習する
以降1~5を繰り返し、すべての科目を勉強します。
【後半期間】
1.過去問題をひたすら解く。分からないところはその都度調べて復習する
2.慣れてきたら本番のつもりで時間を計って過去問を解く
後半期間は時間が許す限り、とにかく過去問を解きまくります。
過去問は電気技術者試験センターの公式HPからダウンロードが可能です。
解説は実教出版のサイトを活用しました。
勉強のコツ
1.試験までの勉強スケジュールを立てる

まずは大まかに<テキストを勉強する期間>と<過去問題を解く期間>に分けます。
私の場合は8(テキスト):2(過去問)でしたが、試験日ギリギリまでなかなか70点以上が取れず、切羽詰まった状態に追い込まれたので、理想としては6(テキスト):4(過去問)くらいが良いのではないかと思います。
上記の期間配分が決まったら、テキストの科目ごとにスケジュールを細分化します。
日付を記入した付箋を事前にテキストに貼っておくと予定通りにクリアしやすいです。

テキストのスケジュールを立てたら、同様に過去問期間のスケジュールを立てます。
2.「配線図記号」「器具・材料・工具」「複線図」を重点的に覚える
第二種電気工事士の筆記試験では、科目ごとの出題数が大体決まっています。
難易度:易しい~普通の科目
・配線図記号 →約10問出題・・・20点
・機器・器具・材料・工具 →約13問出題・・・26点
・検査と法規 →5~8問出題・・・10点
・電気工事の施工方法 →5~6問出題・・・4点
↑これで合格ラインの60点が取れます
難易度:中~難しい科目
・複線図 →4~5問出題
・配線設計 →約3問出題
・配電理論 →2~3問出題
・電気の基礎理論 →5~6問出題
↑残り約40点はこの中から5問くらい取れると安心です
過去問題を見ると分かりますが、半分はこのような配線図の問題なので配線図記号と機器・器具・材料・工具をしっかり覚えておけば約5割は点数が取れます。(私はここを重点的に覚えて配線図問題は56点取れました。)

複線図の問題は例年約4~5問です。
そこまで多くはないのですが、技能試験を受ける際には複線図の習得は必須になります。
ここで複線図を理解しておくと技能試験の練習がかなりスムーズになります。
筆記試験で覚える複線図の方が難しいので、技能試験に出てくる複線図は簡単に覚えられるでしょう。
私は、計算問題はほぼ捨てて複線図を覚える時間に充てましたが結果的にそれで良かったと思います。
(時間に余裕がある場合や、計算が得意な方は計算問題も覚えましょう👍)
3.自分に合った覚え方で勉強する
自分に合った勉強スタイルを知っておくと効率的に覚えることができます。
私の場合は、
・自分で書いた文字を後から読む気にならない
・文字だけで覚えるのが苦手
・絵や写真や図形など、イメージ化すると覚えやすい
こういう特徴があります。
それを踏まえ、今回の第二種電気工事士試験の勉強では、以下の方法を取り入れてみました。
・テキストを読んだらまずは書いて覚える

今まではノートを取っても見返すことが少なかったことに気が付き、今回は覚えることだけを目的としてノートではなく裏紙に書き出す方法を取りました。学校で先生が黒板に書くようなイメージで、自分で説明をしながら書いていくと効果的でした。
・ノートでは無く、Excelにまとめる

Excelの利点はなんといっても画像が貼れる点です。絵や写真で覚えるほうが向いている自分にはノートよりもこちらの方が効率的でした。
また、用語などは白文字にして、セルを選択(もしくはドラッグ)をすると文字が出るように工夫をしました。
・暗記カードを作って覚える


これもExcelで作りました。画像を集めたり印刷をして切ったりするのに手間が掛かりましたが、配線図記号と機器・器具・材料・工具の理解度を深める方法としては有効だったと思います。
◆
以上、これらの方法はあくまでも私が覚えやすかった方法なので「こんなやり方もあるのかぁ」程度に参考にしてもらえればと思います。
筆記試験勉強で使用した教材

テキスト
独学で第二種電気工事士試験の勉強をするにあたり、最初に悩むのが「どのテキストを選べば良いのか?」ということではないでしょうか。
書店の売り場に行くと、テキストがたくさん並んでいて悩みますよね。
私は、Amazonのレビューと、実際に中身を見て「ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2020年版)」を選びました。

このテキストの良かった点は、
・巻頭ページに効率的な学習法の説明があるので、試験までの道のりのイメージが最初に掴める
・分かりやすい言葉で説明しているので初心者でも覚えやすい
・絵や写真を多用しており視覚的に覚えやすい
・紙がしんなりとしていてページの戻りがなくストレスを感じない
これらの点です。
細かい点かもしれませんが、ページが戻らないのは素晴らしい配慮だと思いました。
大抵のテキストや本は、ある程度ページが進むと折り目をしっかり付けてもパラパラと元に戻ってしまいます。
このテキストは1ページ目から最後のページまで元に戻らない仕様で作られています。
難点を挙げるとすれば、初心者向けに作られているので、説明が足りない部分が多く感じました。
その部分は、次に挙げるサイトやYouTubeなどで補いました。
このテキストの最新版(2021年版)はこちらです。

2021年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格
勉強サイト
試験勉強を独学で進めるには、やはりネット検索と勉強サイトは欠かせませんでした。
その中でも特に利用頻度が高かったサイトはこちらです。
1.電気の資格とお勉強
このサイトの良いところは、
機器・器具・材料・工具などの説明が画像付きで載っていること、複線図の過去問の解き方を順序立てて解説しているところです。
複線図の解き方に苦しんでいた私はこのサイトに救われました。
◇機器・器具・材料・工具の画像付き解説は、鑑別というページに載っています。
◇複線図の過去問はこちらのページから見ることができます。
2.実況出版 第二種電工 過去問解説・解答
勉強の手順でもリンクを載せていますが、平成29年度分までの過去問題の回答と解説が載っているサイトです。
過去問で意味が分からない問題が出てきた時はこのサイトで解説を読んで確認していました。
過去問題集を購入しない方はブックマーク必須のサイトです。
アプリ
移動中や休憩中などの隙間時間におすすめなのが問題集アプリです。
俺の電工2種
過去問題テストとカテゴリ別練習のどちらかを選んで回答することができます。
こちらのアプリは解説が一切無いのでとにかくサクサクと問題を解きたい方におすすめです。
※こちらのアプリはiOSのみの対応になります😭
👇トップ画面

👇年度別画面

👇カテゴリ別画面

👇出題画面

第2種電気工事士筆記一問一答問題集
※無断転載禁止のため画像はありません。
科目ごとに問題があり、一問づつ解いていく形式のアプリです。
すべての問題に丁寧な解説が付いているので、初学者にはありがたいアプリです。
最後に

これから勉強を始める上で「本当に合格できるのだろうか」と不安な方もいると思いますが、しっかりと勉強をすれば必ず受かる試験です。
不安を少しでも解消するには、まずはテキストを購入して全体の内容を大まかに把握しておきましょう。
後は、来るべきタイミングが来た時に勉強をスタートし、毎日積み重ねるだけです。
私は今回、照明配線を自分で施工したいという理由で受験をしましたが、当然この資格を持つことで電気工事士として活躍することが可能です。
経験を積めば独立開業することも夢ではない職業なので、ぜひ挑戦してみてください。
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次回は「技能試験編」です。