職業訓練に通うメリットとデメリット

この記事は約6分で読めます。

どうも、さやたてです。

私は過去に二度、職業訓練校に通った経験があります。

一度目は約10年前に機械CAD・CAM科、二度目は昨年に住宅リフォーム技術科に通いました。

10年前と去年では価値観や体力面などで大きな違いがありましたが、共通して言えるのは職業訓練に通って本当に良かったということです。

しかし、これから職業訓練校に通おうと思っている方で自分に合うのかどうか不安な方も多いと思います。

そこで今回は、できるだけ客観的に「職業訓練に通うメリットとデメリット」を書いていこうと思います。

職業訓練校に申し込むべきか否かの判断材料の一つになれば幸いです。

職業訓練に通うメリット

1.失業保険の給付制限が無くなる、給付期間が延長される

自己都合退社の場合、退職してから失業保険が支給されるまでには「給付制限期間」があります。

この給付制限期間中に職業訓練校に通い始めると給付制限が解除され、いきなり給付対象になります

補足
これまで給付制限期間は7日経過した日の翌日から3か月間でしたが、改正により令和2年10月1日以降の離職者については給付制限期間が2か月になりました
>>公布資料リンク

もうひとつ、給付期間が終わっても職業訓練校に通っている間は基本手当日額と同額の訓練延長給付が支給されます。(+受講手当+通所手当)

退職後に転職先が決まっていない方にはとても助かる制度ですね。

2.充実した就職支援を受けられる

職業訓練校は求職者のための機関なので、受講期間中は企業説明会や個人面談など再就職に向けた活動支援を受けることができます。

就職相談室では求人情報の閲覧や、就職アドバイザーの方が常駐しており模擬面接や履歴書・職務経歴書の添削指導などもしてくれます。

また、札幌の職業訓練校では約1,400社への事業へ受講者のキャリアシートを配布しており、提出先の企業からオファーが来る人も多数いました。

働きながら就職活動をするのは大変ですが、職業訓練に通いながらであればスムーズに就職活動を行えます。

3.様々な人と出会える

職業訓練に来ている人達は年代も経歴も様々です。

私が通っていた訓練校では20代前半から60代の方まで幅広く居ました。

それまでの職歴も様々なので、異業種のクラスメイトの話はとても興味深かったです。

また、私が通っていた学校では基本的にクラスメイト同士の仲が良かったです。

私も職業訓練校で知り合い、9年経った今でも交友のある友人がいます。

大人になってから友人を作ることは非常に難しいですが、職業訓練校なら友人を作れる可能性が十分にあります。

4.資格を取得しやすい環境

職業訓練校では、受講しているコースに関連する資格試験の受験がカリキュラムに組み込まれている場合と任意の場合があります。

私がCAD/CAM科に通っていた時は、機械CADの資格試験を受けるのが必須だった為、試験勉強が授業に組み込まれていました。

一方、リフォーム技術科の時は建築CADの試験がありましたが必須では無く任意受験でした。

いずれにせよ、試験勉強の為に学校のPCや資料を使わせて貰えたり、分からないところを先生に訊けるので、独学で受けるよりは遥かに有利な環境でした。

5.無料で専門分野のスキルを習得できる

通常、何かの専門知識を習得しようとした場合、お金と時間が掛かるものですが、職業訓練であれば無料で効率良く習得することができます。

最初に私が職業訓練校に入校した時、他の資格試験の勉強を独学で行っていたのですが、独学に比べその分野のプロに要点を教えてもらいながら勉強することがどれほど効率が良いことかを改めて実感しました。

また、学校では同じ環境で学ぶ仲間がいるので必然的にスキル習得に対する意識が高くなります。

職業訓練に通うデメリット

1.授業が厳しい

職業訓練校は遊び半分で行く場所ではありません。

受講生は皆大人ですが、構内では普通に「生徒」として扱われます。

みっちりとカリキュラムが詰まっているので、分からないことがあっても授業は淡々と進んでいきます。

授業に追い付かず、放課後に補習をする人も少なくありませんでした。

集中して授業を受けていると一日が驚くほどあっと言う間に終わります。

2.集団行動をしなければならない

職業訓練校では集団行動が基本です。

教室移動やグループセッションなど、何かにつけて「協調性」を求められる機会があります。

これがキツくて辞めたいと思う人も多いのではないでしょうか。

ただ、面接を受けて自ら望んで入校して来ている人ばかりなので、そこまで集団からはみ出た人は居ませんでした。

集団行動は苦手だとしても、割り切って学校に来ている人がほとんどだと思います。

メリットにもデメリットにもなる部分

・失業期間が長くなる
・苦手なこともやらなくてはいけない

この二つはどちらともデメリットに思えることですが、このように捉えることもできます。

・失業期間が長くなる

働いていた時にはできなかったことをするチャンス

・苦手なこともやらなくてはいけない

苦手なことを克服するチャンス

このように考えることでデメリットもメリットに変えることができます。

私が昨年通っていた職業訓練校では、朝のスピーチや課題発表などでクラスメイトの前で話さなくてはいけないことが何度かありました。

私はそれが本当に嫌で(たぶん好きな人は少ないと思いますが)苦痛だったのですが、何度も自宅でスピーチの練習をすることで半分くらいは苦手意識を無くすことができました。

これも職業訓練に通っていなければ得られなかった経験だと思います。

これから受講を考えている方へ

実は、職業訓練校のコースを選ぶ段階からすでに就職活動は始まっています。

転職先の業種や業務内容によって職業訓練で得た知識やスキルを活かせるかどうかが決まるからです。

そのため、職業訓練の面接ではそのコースで取得できる資格名や受講内容を具体的に訊かれることが多いです。

ぜひ自分の進みたい職種にマッチするコースを受講して、キャリアアップに繋がる有益な半年間にしてください。

タイトルとURLをコピーしました